【読書メモ】岳飛伝 3 嘶鳴の章 (集英社文庫) 北方 謙三
岳飛伝第3弾。
なかなか心躍る一冊だった。
新たな道を行く者たち。
楊令伝では少なかった恋の行方のいくつかにも期待が高まる。
王貴と王清。
それぞれの道を生きながらもどこか似た感じに描かれるのがにくい。
宣凱の交渉が印象に残る。
当初は大きすぎる責任と不安から拒絶しようとしていたが、望む場では漢の胆力を魅せる。
迷い悩む人間が腹を決めたときに変わる姿には身震いをおぼえた。
「気軽にやれよ。むこうが講話を承知したら、勝ちなんだから」