【読書メモ】戦争と読書 水木しげる出征前手記 (角川新書)
図書館本。
非常に良かった。
荒俣宏氏が水木しげる氏の出征前の手記をもとにその深意に迫る。
若き青年は苦悩の中に何を求めたのか。
語らなかった事実を手記は語る。
人生の先が闇に閉ざされていく時代。
夢を諦め、死が現実として自分に近づいて来る時、若者は読書に答えを求めたという事実。
苦悩の中で読書に向かうという経験は自分もあり、共感する箇所の多い一冊だった。
「先が読めなくなった自身の人生を、どのように意味づけするか、まさに青春を生き抜くための心の支えをもとめる読書であったことが、はっきりしました」