【読書メモ】花神 (下巻) (新潮文庫) 司馬 遼太郎
花神下巻。
非常に良かった。
村田蔵六、この人物の人生をみればとても数奇と感じざるを得ない。
しかし医者であり合理主義者である彼からすれば一つの可能性としてあった最期なのかもしれない。
司馬遼太郎作品では合うもの合わないものがはっきりしてきたが、これはとても合う作品だったと思う。
陰の人が好きだ。
大きな才能で仕事を遂げ、その身は陰に隠す。
この小説に付けられた表題の良さが読了後にじわりと染みる。
「中国では花咲爺ことを花神という。蔵六は花神のしごとを背負った」